ひどい肩こりの人必見!!原因と具体的な治し方3選
一口に肩こりといっても、少し体を休めれば回復する肩こりもあれば、慢性的に続く肩こりもあります。
慢性的に続く肩こりの中でも、何も手が付けられなくなるようなひどい肩こりがあります。
周りの人からすれば、
「肩こり程度で、ちょっと大げさじゃないの?」
と思われることもあります。
ところが肩こりであってもひどくなると、ものを考えたり、何かをすること自体ができなくなり、仕事やプライベートに支障が出るレベルにひどい症状になってきます。
また、症状としては肩こりですが、その原因が他の重大な病気のサインとなっている場合もあります。
ここでは、ひどい肩こりの原因、そして具体的な治し方についてご紹介していきます。
ひどい肩こりの症状とは?
ひどい肩こりには、一般的な肩こりと違い、症状にいくつかの特徴があります。
まずは、ご自分の症状がひどい肩こりに当てはまるかチェックしてみてください。
下記の症状が当てはまる方は、ひどい肩こりに分類される症状の方になります。
- 症状が長い間続いている
- 痛みが、刺すような鋭い痛みになる
- 肩こり以外にも症状が出ている
それぞれについて詳しく説明していきます。
症状が長い間続いている
肩こりは、勉強やゲームなど何か集中することを連続して行うと起こります。ですから、休憩したり体をほぐせば、通常の肩こりはだんだんと軽減していきます。
ところが、ひどい肩こりはあまり回復せず、ずっと継続します。
人によっては、小学生くらいから肩こりが始まり、成人して以降も常に肩こりを感じて生活している場合があります。こういった肩こりの症状が長い間続く場合は、肩こり以外の症状が病気が関係していることがあります。
痛みが、刺すような鋭い痛みになる
肩こりは、ズシーンといった表現で表されるような、鈍い痛みが一般的です。ところが、ひどい肩こりになると、手のしびれや針で刺したような鋭い痛みを伴います。
肩の筋肉疲労だけであれば、こういった鋭い痛みやしびれはありませんので、関節の炎症である神経痛(四十肩)などの可能性があります。
肩こり以外にも症状が出ている
ひどい肩こりの場合、肩こりだけでなく、
- 頭痛
- めまい
- 耳鳴り
- 便秘
- 下痢
- 微熱
- 不眠症
- 体のだるさ
- 疲れがとれない
- 手足のしびれ
といった症状が伴います。
これらの内容に該当する場合は、普通の肩こりではなく、ひどい肩こりだと考えられます。
ひどい肩こりの原因とは?
ひどい肩こりの原因は、一つではありません。
大きく分類すると、
- 筋肉と骨格からくるもの
- 神経性のもの
- 心因性のもの
の3つに分類することができます。
筋肉と骨格からくるもの
同じ姿勢を続けていることや、偏った姿勢を続けることで筋肉が疲労し、血管が圧迫されることで血流障害を起こします。
筋肉に必要な栄養が届かなくなり、筋肉から痛みを感じる物質が発生します。
そして、さらに筋肉を固くさせるという悪循環を繰り返します。
また、筋肉が固くなることで骨格も変形し、いわゆる悪い姿勢が続くようになります。
その他、加齢により筋力が低下して、骨格が変形することで肩こりになる場合もあります。
こういった筋肉が固くなる過程で、末梢神経も傷つけられ、痛みを感じる物質が分泌されて肩こりを感じるようになります。
神経性のもの
神経性肩こりの場合、首の骨(頸椎)の間から出ている神経を圧迫することで起こります。猫背などの悪い姿勢や頸椎ヘルニア、加齢でも起こります。
脳の神経である三叉神経も首の骨(頸椎)の近くを通るため、肩こりだけでなく偏頭痛を伴うもの、手のしびれを伴うものがあります。
心因性のもの
心因性は、別名でストレス性と呼ばれています。心因性によって大きく影響を受けるのは、自律神経です。
自律神経とは、体の働きを自動的に調整している神経で、
- 交感神経
- 副交感神経
日中に活動する時は交感神経が優位に働いています。
睡眠など体を回復させるときには、副交感神経が優位に働きます。
これらは体が自動調整しているのですが、ストレスを受けると交感神経と副交感神経の優位を切り替えるスイッチがうまく働かず、交感神経がずっと優位に働いてしまいます。
交感神経が優位になると、筋肉は常に緊張した状態になります。
そのため、血管が収縮して血液の流れが悪くなり、栄養や酸素が筋肉に届きにくくなります。
筋肉は固くなり痛みを感じる物質も分泌されて悪循環となり、肩こりがどんどんと悪化していきます。
肩こりだけでなく、不眠症になったり、疲労がなかなか回復しない、だるいといった症状を伴うことが多くあります。
現代社会は、昔よりもストレスが多い社会となっているため、心因性のストレスが原因で自律神経のバランスを崩す人が多いと考えられます。
このため、肩こりだけでなく、自律神経の乱れによる病気が増えています。
ひどい肩こりは病気のサイン?
肩こりの中には、病気の前兆として起こるものがあります。
肩こりが病気のサインになる一つの目安は、
肩こり プラス 頭痛
といったように、肩こり単独ではなく複数の症状が合わせて発生し、それらが続く場合です。
下記のような特徴がある場合は、病院で検査を受けることをお勧めします。
脳梗塞の前兆
肩こりや頭痛が突然激しく起こり、耳鳴りやめまい、手足のしびれを感じる、文字が思い通りに書けない。
脳梗塞は、夏場の脱水症状時に発生しやすいため、朝起きがけに注意が必要です。
脳梗塞の前兆については下記をご覧ください。
心筋梗塞の前兆
左側の肩や背中がこる、胸に痛みがでる、左側の小指が痛い、といった左半身に偏った症状を伴いやすい。また、体が重くてだるい。
肺がんの前兆
慢性的な肩こりが続いている場合、肺がんの初期症状の可能性があります。
この記事でご紹介するひどい肩こり解消法を試してみて、全く改善しない場合は病院で肺がんの検査をお勧めします。
胃潰瘍の兆候
ストレスが多く、強い肩こりがある場合は、胃炎や胃潰瘍が原因で肩こりが起こっている場合があります。胸やけなど、胃に違和感が続く場合は、病院で胃の検査をお勧めします。
糖尿病の兆候
血液の血糖値があがると血流が悪化するため、首から肩、背中にかけて、ゴム製の板が入ったような、パンパンに張った肩こりが出てくることがあります。特に、肩甲骨の下あたりが帯状に凝っている場合は、要注意です。糖尿病については、病院での検査をお勧めします。
頸椎椎間板ヘルニア
肩こりだけでなく、首が動かせなくなる痛みが起こります。また、首以外の肩や腕の上部、肩甲骨に痛みとしびれ、脱力感が出てきます。ヘルニアは、MRIやCTにて画像診断が可能ですから病院で検査をお勧めします。
ひどい肩こりの治し方3選
ひどい肩こりは、先ほど説明したように筋肉や骨格、神経性、心因性といった種類があります。
ですから、肩をもむといった直接的な方法で改善を促すことは極めて難しいと考えてください。
また、ひどい肩こりを薬で治そうとする場合、注意が必要です。薬は今の痛みを和らげる効果はあったとしても、根本的な肩こりは改善されないため、薬はどんどん効きにくくなりますし、薬の量も増えていきます。その薬の副作用で苦しくことも増えてきますので、薬に頼り過ぎるのはご注意ください。
そこで重要になってくるのが、結果的に肩が楽になる方法を行って肩こりの原因を減らしていくことです。
例えば、自律神経を整えたり、体の姿勢を整える、筋肉をほぐす効果のある方法をご紹介していきます。
指先から肘の疲労を取る方法
指先から肘の疲労を取る方法は二つあります。
- 肘を温める
- 指先をもむ
それぞれの具体的な方法をご紹介していきます。
肘を温める
肘には、東洋医学の経絡(体の気の流れ)理論でいう肩こりのツボがあります。
それが、曲池(きょくち)というツボです。
肩がこると曲池(きょくち)の部分が固くなり、押すと痛みも出てきます。
その痛みの強さで肩こりのひどさもわかります。
ちなみに肩こりが無い人は、このツボを押しても痛くありません。
曲池(きょくち)の位置は、肘を曲げたときにできる横じわ(横紋)の外側の端です。肘を曲げるときだけ、少しくぼんでいる部分です。
そのくぼみに指先を当てておいて、ゆっくりと肘を伸ばします。
そして改めて曲池(きょくち)を押してみてください。うまくツボに当たると、肩こりの人はズシンとした痛みがでます。
この曲池(きょくち)というツボ付近を温めます。
温める方法としては、軽く手のひらで3分くらいさすります。
決して強くもんだりしないでください。
タオルなどを曲池(きょくち)に当てて、その上からさすると温まりやすいと思います。
指先をもむ
パソコンやスマートフォンで酷使されている指先の疲労を改善するには、指をもむのがお勧めです。
<やり方>
指の両脇を、人差し指と親指でつまみ、爪の生え際の脇から、指の付け根付近まで軽くもみます。水道の蛇口をひねる感じで、ひねりながらもみます。この動きを10往復程度行います。親指から始めて、小指まで全ての指をもみます。左右の指をまんべんなくもみます。
<注意点>
ゆっくりと軽くもみます。せっかちに早く行わないでください。もむ回数はいくら増やしても構いません。指をもむことで感じる心地よさを味わいながらできると、最高です。
指をもむ範囲は、爪の生え際から指の付け根までをもみます。
指の関節が硬い人は、水道の蛇口をひねる感じで、ひねりながらもむ動作をしても関節が思ったより回りにくいと思います。それは、関節が硬い証拠で、故障しやすいということなので、何回も繰り返し指をもんでください。
どの指もまんべんなくもんでもらえればよいのですが、中には特定の指だけ、例えば親指だけもむと少し痛いという方もいるかも知れません。
もむと痛い指は、状態がよくない指なので、痛みを感じない程度に優しくもみ続けてください。しばらく続けていると、指の痛みは無くなっていくと思います。
眼精疲労を改善する方法
眼精疲労を改善する方法は3つあります。
- 眼球を上下左右、斜めに動かす
- 眼球を回転させる
- 近くと遠くを交互に見る
それでは、それぞれの具体的な方法をご紹介していきます。
眼球を上下左右、斜めに動かす
この動作は、コンタクトレンズを付けている人にお勧めできません。
コンタクトレンズをしている方は、コンタクトレンズを外したときに行ってください。
<やり方>
①真正面を向いて、眼球を上に動かします。
②その状態で10秒維持します。
③一旦眼球を中央に戻して、3秒待ちます。
①から③の動作を
下、左右、斜め上と斜め下
にそれぞれ動かします。
眼球を動かすと、まれに痛みや頭がクラクラする場合があります。
その際は、一旦休憩して落ち着いてから再開してください。
ひどい場合は、動作を中止してください。
<注意点>
頭を動かさずに、できるだけ眼球を動かしてください。
眼球を戻すときはゆっくりと戻して下さい。
眼球を回転させる
<やり方>
①顔を真正面に向けます。
②眼球を下に動かし、右回りで眼球を3周させます。
③左回りで眼球を3周させます。
<注意点>
頭を動かさずに、できるだけ眼球を動かしてください。
近くと遠くを交互に見る
<やり方>
①両目の中央、鼻の付け根の前に親指を立てます。
②親指を両目で3秒見ます。
③遠くを3秒見ます。
②と③を3回繰り返します。
<注意点>
親指は、左右どちらの指でも構いません。
遠くを見る時は、なるべく遠くを見るようにしてください。
姿勢の改善について
姿勢の改善は、ストレッチをしてから行います。
ストレッチのやり方
①両手を組んで頭上に腕を上げ、両手を見つめて10秒維持します。
②背中側で両手を組んで、後方に腕を伸ばし、10秒維持します。
姿勢の改善方法
パソコンやスマートフォンなどを扱うときに、前傾姿勢、いわゆる猫背になる人が多くいます。
猫背は、頭が前のめりになるため首や肩への負担が上がりますし、首の血流障害も起こりやすく脳梗塞になりやすい姿勢になります。
パソコンやスマートフォンを見る時は、なるべく目線の高さと同じくらいに画面がくるように工夫してください。
例えば、ノートパソコンであれば、机の高さによっては低くなりすぎます。ですから、ノートパソコンの下に本などを置いて、目線に近い高さで見えるようにしてください。
また、スマートフォンを見る場合も、目線の高さにスマートフォンを持ってきます。
腕がつらくなると思いますので、反対の手を肘の下に当てて腕の疲れを軽減させてください。
体の上に頭が乗っている状態になれば、肩や首、腰への負担は軽減しますから、肩こり、首こり、腰痛も軽減しやすくなります。
まとめ
肩こりは、この記事でご紹介したように、病気を知らせるサインとして出てくることがあります。
例えば、脳梗塞といった肩こりからは連想できないような症状のサインになることもあるので、注意が必要です。
ひどい肩こり解消法としてご紹介した指もみという方法は、自律神経を調整する働きがあると言われいて、不眠症や冷え性などにもお勧めの方法です。
肩こりは、血流の流れが悪くなると起こりやすい症状ですから、日頃から指をもんで自律神経のスイッチがきちんと交感神経から副交感神経優位に変わるようにお体の手入れをしてください。
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