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自分だけでもできる!?知っておきたい最新のリハビリ方法

 2016/06/20 健康・病気
この記事は約 10 分で読めます。 4,085 Views
リハビリテーション

脳の血管が詰まって起きる「脳梗塞」は、日本人の死因第四位の「脳血管障害(脳卒中)」の一つです。

脳梗塞は、脳卒中発症者の7~8割を占めるといわれ、年間20~30万人に達する発症者数がいると言われています。

脳梗塞が発症した場合、まずは病院で治療を受けてます。そして、多くの患者さんには後遺症が残り、日常生活では補助や介護が必要になります。

後遺症の種類には、大きく分けると2種類あります。

  • 筋肉の麻痺によるもの:半身麻痺(片麻痺)や嚥下障害
  • 高次機能障害:言葉がうまく話せない言語障害や記憶障害、認知障害といったもの、精神的なうつ症状

があります。

脳梗塞の後遺症の種類と診断方法は、下記のページで詳しく説明しています。

脳梗塞のリハビリをするうえで、知っておきたい後遺症の種類と判定方法

 

そして、脳梗塞のリハビリは
「再発の防止」
「生活の質(QOL)の向上」

が主な目的となります。

再発の防止

再発防止としては、脳梗塞の場合は脳に血栓ができるのを防ぐ投薬治療、脳梗塞の原因となる動脈硬化や高血圧、糖尿病といった生活習慣病になる危険因子を取り除く、生活習慣の改善が必要です。

そのためには、食事療法はもちろんですが、リハビリを通じた適度な運動が必要です。

生活の質(QOL)の向上

脳梗塞で後遺症が残った場合、後遺症の程度にもよりますが脳梗塞発症前の日常生活と全く異なった生活を送ることになります。

体の麻痺により、歯を磨く、服を着る、食事をする、といった日常的な動作が困難になることがあります。

リハビリの目的は、そういった後遺症を改善することで、生活の質を向上し、満足した生活を送れるようにすることが目的です。

 

脳梗塞のリハビリテーションについては、時期によって3種類に分かれます。

  • 急性期リハビリテーション
  • 回復期リハビリテーション
  • 維持期リハビリテーション

それぞれの内容について詳しく説明していきます。

急性期リハビリテーション

脳梗塞を発症した後、2週間から1ヶ月以内は急性期リハビリテーションと言われます。

ベッドで体を動かさずにいると、体の機能が低下してしまい、

  • 関節が変形
  • 筋肉が低下して寝たきりになるリスク
  • 床ずれ
  • 栄養障害
  • 骨がもろくなって折れやすくなる

といったリスクが高まります。

このような廃用性症候群を予防することが急性期リハビリテーションではとても重要になります。

急性期にリハビリが適切に行われないと、肺炎や認知症といった二次的障害を起こすリスクも高まります。

医師と相談してできるだけ早い段階で、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、看護師、臨床心理士などのチームによる療法を受けることが重要です。

また、急性期リハビリテーションでは、回復期のリハビリテーションを行うための離床(ベッドから離れる訓練)が行われます。

回復期リハビリテーション

脳梗塞発症から、3から6か月目は回復期と言われる期間になりますが、この時期になると治療を受けた病院からリハビリ病棟や専門施設に移動、または転院することになります。
ここで、注意しないといけないのは、地域にリハビリ施設が不足している場合、希望する時期に転院できない可能性が高いということです。

治療を受けている病院にリハビリ病棟があるかを確認し、もしリハビリ病棟がない場合は、できるだけ早いうちに希望や条件にあうリハビリ施設などの専門施設を探すために、家族が動く必要があります。

脳梗塞のリハビリ期間

脳梗塞の後遺症によるリハビリは、医療保険により医療機関で受けられる期限があります。

一般的には150日間まで、高次機能障害といわれる言語障害や記憶障害、認知障害などといった重篤な後遺症に対しては、180日間までとなっています。

脳梗塞の後遺症が、回復期の終わりである6か月で症状がほぼ固定され、全容が見えてくることが一つの根拠となっています。

維持期リハビリテーション

脳梗塞発症から6か月以降は、維持期とよばれています。
もちろん、回復期以降であっても後遺症の改善が起こることはありますが、維持期は回復期のリハビリを継続することで機能低下を防ぎ、後遺症を最小限の範囲にとどめておくことが主な目的で行われます。

具体的なリハビリの方法

一般的なリハビリテーション

急性期や回復期に専門の医療機関で行われる一般的なリハビリのやり方は、主に
「理学療法」
「作業療法」
「言語聴覚療法」
があります。

理学療法は、入院直後から開始されます。

  • ベッドからの起き上がり
  • 車椅子への移動
  • 歩行訓練
  • 関節の曲げ伸ばしを行う運動
  • 電気治療(パルス)や温熱を通じて筋肉を動かしやすくする療法

などが行われることになります。

作業療法は、「日常生活動作」といわれる

  • 食事
  • 入浴
  • トイレ
  • 着替え

といった生活動作を行うために、様々な器具や道具(自助具)を使った「作業」といわれる動作訓練を行うことで、機能回復と向上を目指しています。

患者の家族に対しては、転倒を防止するために家に手すりを入れたり、車いすが通れるようにスロープを設置したりといった室内環境整備や、車いすや歩行器などの福祉用具の選択、日常的な介助の方法についてアドバイスを行ってくれます。

言語聴覚療法においては、聞く・話す・読む・書くといった機能が脳梗塞後にどの程度失われたか、あるいは保たれているかをチェックしたうえで、個々の患者の状況に応じた訓練が行われることになります。

言語聴覚士による訓練以外にも、回復の度合いに応じて、家族が患者と日常生活上のコミュニケーションをとる機会を少しづつ増やしていくなどの時間をかけた対応が必要になります。

脳梗塞によって、食べ物や飲み物がうまく咀嚼・飲み込めなくなる「摂食・嚥下(えんげ)障害」になる場合がありますが、その機能回復のための訓練も、言語聴覚療法として行われます。

リハビリは、麻痺やしびれといった症状の場合、理学療法による運動療法やマッサージなどを行います。

 

鍼灸治療

施設によっては鍼灸治療を取り入れているところもあります。

鍼灸治療を行うことで、脳卒中後の死亡減少や機能障害の程度が改善したという実験結果も報告されています。

<実験内容>
脳卒中の発症後3日から10日、手足に麻痺がある患者862人に対して、鍼灸治療と一般の治療を行うグループと一般の治療のみを行うグループに分けた。
鍼灸治療を10回以上行うと、死亡者の減少や機能障害の改善がありました。

◆参照文献

Acupuncture efficacy on ischemic stroke recovery: multicenter randomized controlled trial in China.

Stroke. 2015 May

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=25873601

また、鍼灸をすることで脳卒中の再発リスクが低下する傾向もあるそうです。

<実験内容>
非出血性脳卒中の診断を受けた30058人を対象に、針治療を行った人と行わない人を比較しました。

その結果、鍼灸治療を受けたグループは、脳卒中の再発率が減少しました。

◆参照文献

A Retrospective Cohort Study Comparing Stroke Recurrence Rate in Ischemic Stroke Patients With and Without Acupuncture Treatment.

Medicine (Baltimore). 2015 Sep
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26426630

鍼灸は東洋医学の手法でその考え方は、西洋医学とは異なります。全身を流れる生命エネルギーである気を整えるという、西洋医学では解明できない内容が核心の手技です。

そういった現代科学では解明できない東洋医学ですが、鍼灸による脳梗塞の後遺症への改善効果はWHO(世界保健機関)にも認められています。

ただし、日本では鍼灸治療による脳梗塞の後遺症の治療は、健康保険の適用がありませんので自費治療となります。医師の同意書によっては鍼灸治療に健康保険を使うことができますが、特定の疾患に限られています。

鍼灸院の中には、あん摩・マッサージを行っているところもあります。
あん摩・マッサージについては、筋肉の麻痺や関節の拘縮などの症状について、医師の診断書があれば健康保険が適用されます(その治療院が保険診療をしていればですが)。

自宅への訪問マッサージが可能な治療院もありますので、ご興味があればご近所の治療院で調べてみてください。

これまでご紹介してきたリハビリの方法は、先生やそれぞれの分野の療法士に手伝ってもらうものです。

自分や家族で取り組めるリハビリテーション

これからご紹介する方法は、ご自分、あるいはご家族の方に手伝ってもらえる内容です。

  • 指もみ(爪もみ)療法
  • ほめる療法

があります。

指もみ(爪もみ)療法

指もみ療法は、東洋医学では数千年前からある健康法の一つです。
手足の指をもむことで、体全身の気の流れを改善する働きがあるとされ、脳梗塞以外にも、肩こりや腰痛、頭痛、ダイエット、気持ちの安定、糖尿病やガンなどに効果があるとされています。

また、新潟大学の安保徹教授らが
「爪もみ療法」
という名前で指もみ療法と似た療法を発表しています。

手や足の爪の生え際をもむことで、自律神経の調整作用や免疫力があがるそうで、
アトピー性皮膚炎、 セキ、 ぜんそく、 リウマチ、 ドライマウス、 円形脱毛症、 がん、潰瘍性大腸炎、 クローン病、 胃・十二指腸潰瘍、 胃弱、耳鳴り、 難聴、脳梗塞、 ボケ、 パーキンソン病、 物忘れ、 不眠、 メニエール病、 高血圧、 糖尿病、 肩こり、 腰痛、 老眼、 動悸、 頭痛、 腎臓病、 頻尿、 肝炎、 手足のしびれ、 肥満、 生理痛、 子宮筋腫、 子宮内膜症、 更年期障害、 顔面神経マヒ、 自律神経失調症、 不安神経症、 うつ状態
といった症状にも効果があると発表しています。

もちろん、額面通りにすべての症状に効果があるかはわかりませんが、指をもむことで血流や自律神経、免疫力の改善効果を期待できますし、ちょっとした空き時間に手軽に行うことができるので、お勧めの方法です。

指もみ療法のやり方は下記の動画をご覧ください。

ほめる療法

「患者をほめる」
という治療法があります。

これは冗談でもなんでもなく、2010年に日本やアメリカ、ドイツ、韓国などの7か国が共同で行った大規模研究の結果です。

脳卒中の後遺症で動けなくなった患者さんを対象にリハビリが終わった後、今行ったリハビリの成果を具体的に褒めることで、25%も改善率があがったそうです。

例えば、患者さんが歩行訓練で15メートル歩くリハビリを終えたときに
「お疲れ様でした。」
ではなく、スタッフが歩行時間を測定して
よくできました。今日は〇〇秒で歩けましたね。
とほめる。

こうするだけで、後遺症の改善率が25%も上がるそうです。

たとえ前回の結果よりも遅くなっていたとしても、
「ちゃんと維持できていますよ。すぐにもっと早く歩けるようになりますよ。」
と声をかける。

このほめるという療法は、10億円のリハビリ器具を使って行った改善結果と同じだったそうです。

是非、リハビリに取り入れて欲しいと思います。

このように、リハビリの方法は、物理的な方法だけでなく精神的な方法まで多岐にわたります。

今回ご紹介した方法は、どれか一つではなく、良いと思われるものは可能な限り併用してリハビリに取り入れるとよりよい結果が得られるのではないかと思います。

それでもなお、後遺症がリハビリで思うように改善しない場合には、別の原因があるかもしれません。その原因に対してお勧めの方法があります。

それは電子浴です。詳しくは、下記の記事に電子浴について詳しく書いております。参考にしてください。

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ライター紹介 ライター一覧

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有限会社木村爽健代表。
小学生の頃からひどいアレルギー性鼻炎に悩まされ、耳鼻科に通うが全く改善しない。中学2年の時に東洋医学の健康法を実践して、自力でアレルギー性鼻炎を克服。以後、東洋医学や気功といった治療法を継続して学ぶ。
京都大学大学院農業研究科修了。
株式会社アクセンチュアITコンサルタントを経て、現職代表。
資格:鍼灸あん摩マッサージ指圧師

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